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ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」

 序曲「ローマの謝肉祭」(ローマのしゃにくさい、フランス語:Le Carnaval Romain)は、エクトル・ベルリオーズが作曲した管弦楽曲です。なお、本籍はオペラ「ベンヴェヌート・チェッリーニ」(1838年)の第2幕の序曲であり、オペラ自体は失敗作とみなされて今日ほとんど演奏されてiいません。しかし、この序曲のみが単独で取出され、ベルリオーズの管弦楽曲の中では吹奏楽版編曲を含め今日最も頻繁に演奏されています。

 19世紀後半、この曲を聴いたある人は「この曲は、一杯のアルコールに刺激よって、極度に興奮した巨大なヒヒが、跳ね回り、きゃっきゃと叫ぶ姿にしかたとえられない」と貶しましたが、どうでしょうか、高尚な謝肉祭なんてありえないことですし、かえって“お祭り騒ぎ”感を素直に伝えているようにも思えます。

  曲は、“謝肉祭”のサルタレロの主題による序奏ののち、まずコールアングレがアリアの主題を穏やかに演奏します。これが、熱狂を予感させるかのように次第にリズムの刻みを増しながら変奏されたあと、舞台は“謝肉祭”の真っ只中に転じます。その後、再びアリアの主題が顔をのぞかせながら、手の舞い足を踏むことを知らないクライマックスに達して高らかに終結します。

獅子鷹

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